お菓子作りやパン作りをするとき、生地を膨らませるために必要な「ベーキングパウダー」と「ドライイースト」。
間違えて買ってしまったり、間違えて使ってしまった経験はありませんか?
そこでこの記事では、下記の4点についてまとめました。
- ベーキングパウダーとドライイーストの違い
- ベーキングパウダーをドライイーストで代用することは可能なのか
- ベーキングパウダーとドライイーストの併用レシピ
- ベーキングパウダーとドライイーストを間違えて使ってしまった場合の対処法
それでは、みていきましょう。
Contents
ベーキングパウダーとドライイーストの違いって何?
そもそも、ベーキングパウダーとドライイーストの違いは一体何なのでしょうか?
生地を膨らませるものだから一緒、だと思っている方も多いと思います。
しかしベーキングパウダーとドライイーストは、実は全く違うものです。
そこでまず、ベーキングパウダーとドライイーストそれぞれの違いについて説明します。
ベーキングパウダー
ベーキングパウダーは、重曹が主成分の膨張剤で別名「ふくらし粉」とも呼ばれます。
重曹だけだと独特の匂いや苦味があるので、 酸性剤と遮断剤(コーンスターチなど)を混ぜて使いやすくしたものがベーキングパウダー。
生地の水分と熱によって化学反応を起こすことで炭素ガスを発生させ、生地を膨らませます。
膨らむ力は弱いので、サクサクとした仕上がりになります。
お菓子作りに使われることが多く、クッキーやケーキなどのレシピには必ずと言っていいほどベーキングパウダーが使われていますよね。
水分に反応するということは、時間をおかずにすぐに焼くのがポイント。
ドライイースト
ドライイーストは、酵母(イースト)を乾燥させて顆粒状にしたもののことです。
酵母(イースト)は微生物、 自然界に存在する菌の一種のこと。
生地の糖分を分解して炭素ガスを発生させて、生地を膨らませます。
膨らむ力は強いので、ふんわり柔らかな仕上がりになります。
パン作りに使われることが多く、パン独特の風味を出すこともドライイーストの大事な役割。
菌の活動はゆっくりなので、 ドライイーストは寝かせる時間が必要です。
さらに30度前後の暖かな温度におくことで発酵するので、 温度管理も大切なポイントになります。
ベーキングパウダーはドライイーストで代用可能?
ベーキングパウダーとドライイーストの違いを説明しましたが、ベーキングパウダーをドライイーストで代用することは可能なのでしょうか?
結論から言うと、基本的にベーキングパウダーをドライイーストで代用するのは難しいと考えた方がいいかもしれません。
ベーキングパウダーをドライイーストで代用するのが難しいと思う理由は、次の3点。
- 原料も膨らむ原理も全く違う
- 分量の加減がとても難しい
- 発酵時間がかかるので、調理時間が伸びる
1点ずつ解説していきます。
原料も膨らむ原理も全く違う
ベーキングパウダーとドライイーストの違いって何?で説明した通り、ベーキングパウダーとドライイーストは全く違うものです。
使われている原料も膨らむ原理も、全く違います。
そのため、ベーキングパウダーをドライイーストで代用することは難しいといえます。
分量の加減がとても難しい
ベーキングパウダーをドライイーストで代用することが絶対にできないのかと言われれば、代用できないことはありません。
しかしベーキングパウダーとドライイーストは膨らみ方が違うので、分量を間違えると膨らまなかったり逆に膨らみすぎたりして失敗してしまう可能性があります。
さらにドライイーストは糖分を分解するので、砂糖などの分量も変える必要があります。
発酵時間がかかるので、調理時間が伸びる
ドライイーストはベーキングパウダーと違い、発酵する時間が必要です。
つまりベーキングパウダーを利用する場合よりも、調理時間が伸びることになります。
発酵時間が短いと上手く膨らまないので、発酵時間の見極めもとても難しいです。
さらに、ベーキングパウダーを使うレシピの焼き時間や温度ではドライイーストがうまく発酵しない可能性もあるようです。
ベーキングパウダーとドライイーストは併用できるの?
ベーキングパウダーをドライイーストで代用することは難しいですが、実は2つを併用して使っているレシピがあるのを知っていますか?
肉まん・おまんじゅうの皮などは、 ベーキングパウダーとドライイーストを併用して作っているレシピもたくさんあります。
それぞれのいい特徴を活かして、好みの食感にすることも可能です。
ベーキングパウダーとドライイーストを間違えた時の対処法
ベーキングパウダーとドライイーストを間違えて入れてしまった場合の、 対処法をお教えします。
ただ前提として、次の2点は覚えておいてください。
- 対処は可能だが同じようには仕上がらない
- 対処が可能なのは焼く前
それでは対処法を説明していきます。
ベーキングパウダーと間違えてドライイーストを入れてしまった場合
ベーキングパウダーと間違えてドライイーストを入れてしまった場合の対処法は、 次の2点です。
- 発酵させる時間をとる
- ベーキングパウダーを加えてすぐに加熱する
ベーキングパウダーを加えない場合は、 必ず発酵させる時間を取るようにしてください。
発酵する時間を取らないと、生地は膨らみません。
すぐに焼きたい場合は、 ベーキングパウダーを加えて焼くようにしましょう。
ドライイーストと間違えてベーキングパウダーを入れてしまった場合
ドライイーストと間違えてベーキングパウダーを入れてしまった場合の対処法は、次の2点です。
- 発酵させる時間は取らない
- ドライイーストを加えて作る
ドライイーストと間違えてベーキングパウダーを入れてしまった場合は、発酵時間を取らないようにしてください。
発酵させてしまうとベーキングパウダーの反応が進み過ぎてしまい、出来上がりがカチカチになってしまう可能性があります。
ドライイーストを加えた場合は、いつも通りの工程で作っても大丈夫です。
ただし、いつもより多く膨らんでしまう可能性があるかもしれません。
まとめ
今回はベーキングパウダーとドライイーストの違いや、間違えてしまった場合の対処方法についてまとめました。
- ベーキングパウダーとドライイーストは全く違うもの
- ベーキングパウダーの代わりにドライイーストを使うことは難しい
- 焼く前に気づけば対処できる
- 併用して作るレシピもある
ベーキングパウダーとドライイースト、 それぞれの違いと特徴を理解してうまく使い分けましょう。
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